2008年04月12日

鹿児島報告

先週の土曜日つまり4月5日、鹿児島県で志布志事件のシンポジウムが開催され、
私も参加してきました。
志布志事件というのは、例の犯罪でっち上げ事件であり、皆さんもご存じだと思いますが、
刑事事件のみならず、その後の国家賠償訴訟でも勝訴している事件です
(つまり損害賠償請求権も認められました)。
当日は、志布志事件の被害者の方の多くが参加をしており、シンポジウムの中で
直接声を聴くことをできませんでしたが、弁護人、代理人を通じて様々な報告がなされました。
その中で印象的だったのは、今回の刑事事件で無罪判決が出たのは、「運が良かっただけ」
という弁護人の言葉でした。
その言葉の中身は、判決結果だけ見れば「無罪」というものですが、今回は偶々被告人側に
有利な客観的証拠や状況があっただけで、判決内容においては、実際、過酷な取調状況下に
おいてなされた被告人の供述には、任意性、つまり外部的な影響を受けずに自分の意思に
基づいてなされたという判断がなされている、このような状況の中で、仮に被告人側に
有利な証拠・事情が存在しなかった場合であれば、判決結果は有罪となっていても
全く不思議ではないというものでした。
私も、今回の判決において、自白の任意性は認められているということは認識していましたが、
改めて、実際裁判に関わっていた弁護人の口から直接聞くとある意味でショックでした。
裁判官はどの程度の脅迫等があれば、任意性を否定してくれるのでしょうね。
やはり裁判官全員に、身柄拘束研修、取調(勿論取調を受ける側)研修をしてもらうべきですね。

  弁 護 士    齋  藤  守
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