2007年06月08日

有罪推定 その1

私は一昨日、「えん罪を生み出す取り調べの実態」というシンポジウムに
参加するために、霞ヶ関の弁護士会館に行って参りました。
シンポジウムでは、えん罪被害者の方々やその弁護人が、実体験を踏まえて
いかに国家権力が恐ろしいものであるかについて話をしてくれました。
皆さんは「無罪推定」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
一応説明させてもらいますと、刑事訴訟では、犯罪事実については
検察官に挙証責任があり、犯罪事実の存在が合理的な疑いをいれないまでに
立証されない限り被告人は無罪とされるという意味です。
しかし、現在の実務では、起訴された時点で有罪が推定されているのではないかと
思われることが多々あります。
被告人が犯罪事実を認めている場合はもとより、否認している場合にも
有罪が推定されているのではと思われても仕方がない状況にあります。
言い換えれば、弁護側が被告人の無罪を積極的に立証していかなければならない
状況にあります。
私は、えん罪事件を生み出す土壌の1つがここにあると思っています。
そのような現状の中で、シンポジウムで会った同期の女性弁護士(私は個人的には
59期の中でベスト3に入る女性ではないかと思っておりますが・・)に、
彼女が、とある地裁で無罪判決をもらったという話をききました。
有罪推定の働く現状で、無罪判決をもらうのはどのくらい難しいことであるか
実務家であれば認識していると思いますが、彼女はその無罪判決を獲得したのです。
判決を聞いたときは、かなり舞い上がってしまってあまり覚えていないということを
言っていましたが、私も早くそのような感覚を味わいたいと思わせる内容でした。
とにかくおめでとう、真理子さん。
次回はシンポジウムの感想について書きたいと思っています。

 弁 護 士  齋  藤    守
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